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九州の鉄道 国鉄・JR編【廃止路線】

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好評の鉄道シリーズ、今秋いよいよ待望の九州3部作が刊行!!
九州の国鉄・JRの廃止路線を写真と文章で綴る!! 貴重な写真が満載!!

明治の中期、九州鉄道が開業した博多駅~千歳川仮駅間の路線に端を発する九州の鉄道。それを皮切りに時の新鋭交通機関であった鉄道は、短い期間の内に島内へ路線網を拡げていった。その多くは筑豊地方を始めとした多くの地域にあった鉱山から産出される石炭を運ぶことを主な目的として建設された。富国強兵の号令の下、重要な燃料を確保すべく増産に次ぐ増産で栄華を極めた石炭産業。また、輸送手段である鉄道にも活気があった。
人間の生活は短い期間の中で目まぐるしく変貌していく。第二次世界大戦後、急激に増えた自動車の燃料、そして日常に欠かせないものとなっていた電気施設等に関わるものとして石油が燃料、工業製品の原料として台頭してきた。すると石炭産業は衰退し、国内の工業所は多くが閉山を余儀なくされた。そして沿線に多くの炭鉱があった鉄道路線もまた、閑散とした空気に包まれるようになった。
昭和30年代の末期より赤字に苦慮していた旧国鉄は、再建策の一つとして不採算路線の廃止を進めた。赤字83路線。特定地方交通線に指定された路線は廃止の運命を辿り、その執行は民営化後まで続いた。打上げ花火のように華やかな「さよなら」の式典が終わると、ある路線の跡は街に埋没し、山間部に敷かれていたレールは自然に帰した。本書では九州の廃止路線が生きていた頃の様子をまとめて紹介している。遠い日に想いを馳せていただくと共に、かつては機関車の汽笛がこだました彼の地を訪れてみるのもまた一興であると思う。2019年10月 牧野和人(本書「まえがき」より)

《写真家・解説者略歴》
安田 就視(ヤスダ ナルミ)
1937年香川県生まれ。日本画家の父の影響のもと絵に囲まれて育ち、漫画を習う。高校時代にカメラと出会い、さまざまな素材の撮影に没頭。1972年、蒸気機関車の写真を集大成した写真展をきっかけに、プロの写真家としての道を歩む。鉄道に関しては40年近く撮り続けていることになる。鉄道のほか日本の四季折々の風景、風物、伝統工芸などの撮影のため全国を駆け巡り、1年の半分近くは旅を住処としている。志木市美術協会会員

牧野 和人(マキノ カズト)
昭和37(1962)年、三重県生まれ。写真家。京都工芸繊維大学卒。幼少期より鉄道の撮影に親しみ、平成13(2001)年より生業として写真撮影、執筆業に取り組む。企業広告、カレンダー、時刻表、旅行誌、趣味誌等に作品を多数発表。「臨場感溢れる絵づくり」をモットーに全国各地へ出向いている。

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