-
【新増補版】少女マンガ ジェンダー表象論 〈男装の少女〉の造形とアイデンティティ
¥2,750
ロングセラー!〈男装の少女〉を切り口にした卓抜な現代少女マンガ論の新増補版!―〈第3回女性史学賞受賞作品〉(旧版は彩流社から刊行) 手塚治虫の『リボンの騎士』から池田理代子の『ベルサイユのばら』…オスカル以降の〈男装の少女〉『少女革命ウテナ』…、ゼロ年代の〈男装の少女〉『桜蘭高校ホスト部』…。新増補として電子版『RE:BORN 〜仮面の男とリボンの騎士』(集英社ホームコミックス)を取り上げ、〈男装の少女〉サファイアの表象の変容について論じる。図版多数! 《目次》 主な目次―――― 第 1 章〈 男装の少女〉キャラクターの出発点 —— 手塚治虫『リボンの騎士』 第 2 章「 傍流」としての〈男装の少女〉 —— 水野英子『銀の花びら』 第3 章 〈男装の少女〉の成長 —— 池田理代子『ベルサイユのばら』 第 4 章〈 男装の少女〉の反復と再構築 ——オスカル以降の〈男装の少女〉 補 章〈 男装の少女〉その後 ——ゼロ年代の〈男装の少女〉 新補章〈男装の少女〉その後 二 ――『 リボンの騎士』再び ( 『RE:BORN 〜仮面の男とリボンの騎士』考) 《著者略歴》 押山 美知子(オシヤマ ミチコ) 東京女子大学文理学部日本文学科卒、専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在 専修大学非常勤講師として、日本の少女マンガ及び現代文学に関する研究活動を継続中。
-
ジブリの授業 語りえぬものたちの残響と変奏に耳を澄ます
¥2,200
ジブリ映画から聴こえてくる、〈近代〉に閉じ込められた多層的な〈声〉を生徒たちと掘り起こす授業の記録。 高校生と教師が〈教わる者〉〈教える者〉の垣根を超え、主体的に議論する「ジブリの授業」は12 年にわたって続いている。ジブリ映画には、忘却された様々な記憶が封印されている。映画から聴こえてくる〈声〉に耳を傾けながら、教師と生徒が授業で熱く語り合う中から生まれたジブリ論。 ◇ 収録作品『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』『風立ちぬ』『風の谷のナウシカ』 ◇ 章末に授業で登場したキーワード集を付す。 【キーワードの一部】 比喩と隠喩―ハンセン病患者の記憶/ 不思議の町の無国籍性と多国籍性/労働とアイデンティティ/言霊思想とアニミズム/荒川修作の『養老天命反転地』と身体感覚/他者性の獲得/血と清め/中心と周縁/抑制される「火」・戦争に使われる「火」/ナルシシズムとルサンチマン/まれびととして津波を呼ぶ人面魚/生と死/輪廻・円環する世界/ニライカナイ/男性論理・女性論理/母親のかたち/潜在するコンプレックスの解消/風の意味するもの、ほか… 《目次》 はじめに 1 千と千尋の神隠し ― 都市のアルケオロジー 2 もののけ姫 ― 越境する「もののけ」たち 3 ハウルの動く城 ― 動く、壊す 4 崖の上のポニョ ― 「空」から「海」へ 5 風立ちぬ ― 風は繰り返し吹き、そしてお絹さんは変奏し続ける 6 風の谷のナウシカ ― 虫めづる姫君 あとがき 《著者略歴》 古川 晴彦(フルカワ ハルヒコ) 1980年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻博士後期課程単位取得退学。現在、慶應義塾高等学校教諭(2006年から現職)。専門は日本近代文学、音楽評論。アシュケナージ指揮シドニー響『マーラー:交響曲第4 番&第6 番』『マーラー:交響曲第5 番』『マーラー:大地の歌』『プロコフィエフ:交響曲全集』(オクタヴィア・レコード)のCDライナーノートの執筆のほか、「終わらない骨の歌(書評)」(『三田文学 冬季号』 2016 年)、「声の蜃気楼 吉増剛造氏インタビュー」(『図書新聞』 2016 年)、「島村抱月は本当に〈カチューシャの唄〉を作詞したか」(『國文學』 2006 年)など。