美空ひばりと島倉千代子 戦後歌謡史「禁断の12000日」を解き明かす
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日本芸能界の禁忌とされ、「謎」とされてきた島倉千代子による美空ひばりの「追っかけ」の真相の内幕!!
お嬢とお千代さん、昭和を代表する二人の歌姫を並行して描きつつ、昭和歌謡史を新たな側面から描く!!
華やかな第一線歌手の内面に、戦後歌謡史の「禁断の真相」が存在する。
職業歌手となって尚、ひばりの「追っかけ」を続けて波乱の生涯を送った島倉千代子の人生の四季の中に、美空ひばりの存在とともに戦後日本が歌謡曲・流行歌とともに歩んだ歴史の断面が覗ける。
《目次》
●はじめに
人の想い出に生きる「楽曲」/戦後再出発の名曲「リンゴの唄」/出色の青春歌謡「青い山脈」/新しい夜明けを告げる曲/
一二歳の歌手ひばりに賛否両論/人の琴線に触れる「贈り物」/遠い記憶
●序幕 「禁断の空白」を読み解く
最初の出会い/絆を結ぶ「秘事」/禁断が解けての接点/ひばりが島倉と親しくなった「謎解き」/
なぜ現代歌手はひばりと島倉を越えられないか/ひばりの心意気の源泉/ひばりと島倉最後の対面/
今日涙して、明日また笑おうぞ/
●第一幕 二人の天才歌手(戦後歌謡史と女性の象徴)
《第一場 「お千代」が「お嬢」と肩を並べる日》
島倉がひばりに比肩する理由・その一/島倉がひばりに比肩する理由・その二/島倉とひばりの人気比べ/
島倉がひばりに比肩する理由・その三/目指すは、ひばりの背中/「勝算の秘密」/
唄える喜び/島倉がひばりに比肩する理由・その四/編曲家の存在/時流に乗る歌手島倉/
衝撃、美空ひばりの出現/島倉の「追っかけ」の端緒/「唄うこと」に未来を懸ける/
「歌手」の出発点/島倉の長姉敏江の存在/初公開・島倉の逸話/島倉の「本音」/
なぜ三位なのかを問い詰める/「ひばりは二人要らない」の衝撃/歌手デビューへの登竜門突破/
歌と力士と大相撲
《第二場 「異端」から出発した女王》
美空ひばりの原点/「天才少女歌手」の誕生秘話/少女は人前で「唄いたかった」/「恩師・古賀政男」との偶然/
ひばりを認めなかった「審査員」/「異端」がひばりの出発点/詩人サトウハチローの不機嫌な理由/
バッシングの嵐のなかで
●第二幕 家族、そして「母」(昭和時代の原型)
《第三場 母の覚悟と「娘の意地」》
貧しさに歌がある「時代」/異母姉妹とひばりの関係/父の愛人問題と鉄火肌の母の覚悟/琵琶湖溺死寸前「事件」/
琵琶湖異聞/喜美枝最晩年の「ひと言」/「人生一路」と「芸道一代」/母娘にしか見えない糸/
「ママ、ありがとう!」
《第四場 会いたいけど、会えない母》
厳格な母との関係/母ナカの素顔/後輩歌手に「お母さん」と慕われた理由/島倉が愛した「後輩美人歌手」/
公演稽古も非情に接する/母ナカの隠された情愛/母の歌が多かった「理由」/母との微妙な関係/
●第三幕 苦難を乗り越えて(生きるということ)
《第五場 度重なる事件》
左手の「秘密」/熱海「逃亡」事件/「失明危機」と「莫大な借金」の因果関係/島倉の弱点「惚れた弱み」/
借金四億五千万円との闘い/借金返済に翻弄される悲運/戦後歌謡の決定的な「変遷期」/
転々とする事務所所属の島倉の謎/長姉の死と名曲「人生いろいろ」/「ひばりの追っかけ」を問い直す/
初めて洩らした「本心」
《第六場 歌手を選ぶか、家族を取るか》
歌手人生の分岐点、「四国のバス事故」/静岡・三島の集団暴行事件/浅草・塩酸事件/ひばりの素顔/
二人の弟たちへの想い/世の風潮に敏感な「歌手ひばり」/家族を徹底して護るひばり/
昭和歌謡のターニングポイント/御三家と新御三家とムード歌謡/沈黙も戦略?!/
ひばりと弟たち/弟哲也の恩返し/武彦、自分を大事に生きろ!
●第四幕 女の幸せ、そして試練(人の天命を問う)
《第七場 ひばりの恋の真相》
恋話に胸躍らせる素顔/ひばりの初恋は「ジャズのベースマン」!?/独学で英語の楽曲を会得する/錦之助との別離の事情/
親友江利チエミの結婚/ひばりに訪れる「運命の日」/日本映画黄金時代の寵児「小林旭」/ひばりの結婚/
借金問題と名曲「悲しい酒」の誕生
《第八場 惨めな花嫁》
恋に恋する「女心」/結婚、そして別れの選択/惨めな結婚生活/惨めな花嫁、新婚生活って何?/離婚の決定的発言/
東京への逃亡/離婚の困難な道のり/悲しい女の性/島倉の恋「一日一恋」/三度の堕胎/恩師古賀政男の「金言」
●第五幕 歌手として生き、歌手として死す(人生の碑とは)
《第九場 身内にしか聴かせなかった「唄」》
ひばり・島倉・百恵・聖子の時代/ひばり、初の舞台「降板事情」/身内にしか聴かせなかった二曲/
ひばり、死去/ひばりの死に沈黙の島倉/ひばりと真逆の藤圭子/越えられない、「ひばりの領域」/永遠に、美空ひばり
《第十場 次々と襲う病魔》
乳癌の宣告/入院・手術の出来事/嬉しい「三人の見舞客」/次々と襲いかかる病魔/気遣いの「遺言」/
島倉、死去
●あとがき
筆者とジャニー喜多川の出会い/日本芸能界の隙間を貫くジャニーズ/演歌と歌謡曲とジャニーの関係/
ジャニーズの原型は「美空ひばり!?」/ひばりと島倉と日本歌謡界/生き方の対極的なひばりと島倉/
ひばりと島倉と「戦後社会」
【論考 AKB48とEXILEとジャニーズ】異形の群像たち、その正体。
AKB48と、EXILEと、ジャニーズと/フランス人ディレクターの「疑念」/AKB48とEXILEとジャニーズの解明/
EXILEとリーダーHIROの距離感/ボーカルとダンサーの個性を際立たせる感性/HIROと三谷幸喜の類似性/
AKB48と秋元康の内密関係/秋元康とジャニー喜多川の決定的相違点/ジャニー喜多川・野望の中身/
旧弊日本芸能界の限界/昭和世代と新世代の分岐点/ジャニーズは「生きた花」の集大成/ジャニーズの真実/
ジャニーズの問題点/アイドルを「卒業する」の真意/新しいネット市場の登場/SMAPへ、ジャニーの伝言/
終結
《著者略歴》
小菅 宏(コスガ ヒロシ)
作家。東京都出身。立教大学(在学中「シナリオ研究所」終了)卒業後、株式会社集英社入社。週刊・月刊誌の編集を経て1990年独立。人間と社会の繋がりを探るドキュメント手法に拘る。 主な著書「芸能をビッグビジネスに変えた男」(講談社)「琵琶湖周航の歌・誕生の謎(点字選書認定)」(NHK出版)「アイドル帝国ジャニーズ50年の光芒」(宝島社)「僕は字が読めない・南雲明彦の24年」(集英社インターナショナル)「八百字のありがとう、さようなら(東京都選定図書)」(主婦と生活社)「泣いて笑って母でよかった」(WAVE出版)「姉・美空ひばりと私」(共著・講談社)「美空ひばりの遺言」(KKベストセラーズ)「小説ストリートゲリラ・大藪晴彦選」(ワールドフォトプレス)「集英社版・学習漫画・世界の歴史16(シナリオ)」「美空ひばりと島倉千代子 戦後歌謡史「禁断の12000日」を解き明かす」(アルファベータブックス)。最近著「異能の男ジャニー喜多川 悲しき楽園の果て」(徳間書店)は新聞(毎日・日経)・週刊誌(文春・新潮・朝日・ポスト)・TV(NHK・フジ系・TBS・テレビ朝日・毎日放送・RKB 福岡他)・ラジオで取り上げられる。
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