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尾崎豊の歌詞論 盗んだバイクと壊れたガラス

¥2,750 税込

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衝撃の死から四半世紀、いまなお愛され、歌われ続ける尾崎豊の名曲の数々、その歌詞を分析することで、尾崎豊の歌の世界をより深く知る新たな試み!!

「最初に言葉があった」と尾崎は言う。「言葉を歌ったのが音楽になっていた」のだと。尾崎豊は、曲先行の時代にあって、珍しく歌詞を評価された書き手であった。今でも彼は、歌詞の中で生き続けている。尾崎豊を知る一番の近道は、歌詞として告白された言葉をよく読むことである。本書では、ひとつひとつの歌詞を、そこに置かれた言葉の謎を解くように、ていねいに読み抜いた。「15 の夜」「卒業」「I LOVE YOU」「十七歳の地図」「永遠の胸」「僕が僕であるために」……新たな読みの可能性を切り拓く!!

歌詞の中で生きた尾崎豊が浮かび上がる。牙をむいた孤独な青年が。
ー石原千秋(早稲田大学 教育学部教授)

著者作成のサイト「盗んだバイクと壊れたガラス 歌の言葉を読み解く」もオープン!!
本書の番外編(?)、「中学生でもわかる尾崎豊・入門」などなど、
今後ますます更新される予定です!!

《目次》
●はじめに……危険な人生(ドライブ)/本書について

●序章 尾崎豊の歌詞に向きあう
尾崎豊の評価の変化/なぜ世間は尾崎豊を忘れようとしないのか/二系統の受容/歌詞に対する倫理的反応/歌詞を取り出すこと/言葉とメロディーの関係/言葉が歌になった

●第一部 精読のアクロバット
①無力さの冒険「15 の夜」─なぜ盗んだバイクが必要なのか?
尾崎らしさとは何か/「15の夜」の位置づけ/タイトルの重要性/ねじれる身体/デビュー前の創作ノートから/内と外、外の外/避難所のその先/ヤンキー座りと攻撃性/理屈を超えた結論/弱さの発見/なぜ盗んだバイクが必要なのか/夜という異界/孤独な旅路/孤独が孤独を癒す/無力感について/特別な夜の終わり

②あがいた日々の終わり「卒業」─それは退屈しのぎの反抗だったのか?
なぜピアノを弾いて歌うのか/反=卒業ソング/反=ツッパリソング/表現上の特徴/地上と天空のあいだ/二つの世界の往来/変化の兆し/放課後という中間的な時間/離れたところから見る〝目〞/自由の退屈さ/学校的価値の外部/力から愛へ、仲間集団の解体/処世と理想/窓、ガラス、そして校舎/問いと反復/マクロの自由、ミクロの自由/互角のレトリック/期限つきの反抗/終わりなき問い/見出された「かよわき者」たち/さまよう矛先/学校生活の総括

●第二部 いろんな場所で、いろんな仕方で
①ふたつの愛のかたち 「I LOVE YOU」と「OH MY LITTLE GIRL」─これは愛なのか?
タイトルについて/なぜ〈悲しい歌〉を聞きたくないのか/〈悲しい歌〉から逃れられるか/子猫のような無力さ/愛か、秘密か/「OH MY LITTLE GIRL」との比較/恋愛の始まり、恋愛の終わり

②過渡期のエネルギー 「十七歳の地図」─半分大人には世の中がどう見えるか?
子ども時代の終わり/しゃがれたブルースの意味/若者のエネルギーのゆくえ/男性・女性の二項対立/若者・大人の二項対立/半分大人という実存/生きる意味/もがく身体/歩道橋と夕陽、二つの世界の途中にあるもの/まとめ

③パターンで読む 「永遠の胸」─彷徨のすえに見つけた答えは何か?
第一回/第二回

④ため息が歌に変わるまで 「僕が僕であるために」─勝つために何をするのか?
一/二/三/四

●第三部 尾崎豊という事件(尾崎論のためのノート)
①尾崎家・少年時代・活動前期─父の謎と「延期と復活」
父・尾崎健一という人/健一の結婚/豊が誕生したころ/健一の人となり/親と子/兄・尾崎康という人/豊の変化/音楽への傾倒/フォークか、ロックか/親離れとしての素行不良/忙しい高校生/音楽への道/停学・デビュー・退学/「延期」と「復活」/充実の一年間/評価が分かれる『壊れた扉から』/小説と被写体

②活動後期・死・その余波─病跡学とファン分析
渡米という悪夢/尾崎繁美という人/「核(CORE)」について/薬物との闘い/異常な愛/
混沌の中へ/マネージャーから見た尾崎豊/境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)/
兄から見た尾崎豊/最後のマネージャー/残されたファン/尾崎豊の贈与/
「伝言」のパターン/死の受容/尾崎ハウスという聖地/死をめぐる謎/事故死なのか/
自殺なのか/他殺なのか/「尾崎豊の息子」から「尾崎裕哉」への長い道

引用文献 

あとがき

《著者略歴》
見崎 鉄(ミサキ テツ)
1965年生。ライター。歌詞論を中心にサブカルについて論じている。歌詞論は高校教科書に掲載され、法科大学院入試でも使われた。マンガ論は韓国語に翻訳されている。著書『さだまさしのために―批評と擁護』(ベストセラーズ、1998年)、『Jポップの日本語―歌詞論』(彩流社、2002年)、『謎解き『世界の中心で、愛をさけぶ』(ライターズジム名義) (夏目書房、2004年)、『阿久悠神話解体―歌謡曲の日本語』(彩流社、2009年)、『ドラゴンボールのマンガ学』(彩流社、2011年) 他、共著書多数。

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