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武智鉄二 歌舞伎素人講釈

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四代目坂田藤十郎や五代目中村富十郎などの大物を育て、伝統芸術の評論家・演出家であり「武智歌舞伎」で歌舞伎界の革新に挑んだ武智鉄二の晩年に書かれた貴重な歌舞伎論。
全て『定本武智歌舞伎』(全集・三一書房刊)未収録‼
◎前衛芸術家という印象が強い武智であるが、本書は「武智と古典」に焦点を絞り、彼の多彩な活動の原点にあるものは何かに迫る試みである。

《目次》
序にかえて

1 武智理論
間はどこから来たか
歌舞伎の間
「俊寛」の型を意味するもの
近松と浄瑠璃
私の好きなレコード
御舟を語る
三味線の起源

2 批評 「歌舞伎素人講釈」
第一回・嫗山姥~兼冬館
第二回・近江源氏先陣館~盛綱陣屋
第三回・勧進帳
第四回・身替座禅
第五回・仮名手本忠臣蔵
第六回・助六由縁江戸桜

3 演出ノート
智太郎君と百合若大臣
演劇運動としての近松座
五百番の内「嫗山姥」ということ
「雙生隅田川」のむつかしさ
「冥途の飛脚」の復元演出
近松時代物の演出
「月に憑かれたピエロ」演出手記

4対談
舞踊における舞× 川口秀子
浄瑠璃における間× 清元寿国太夫

5 映画論
「白日夢」談叢

解説 武智鉄二と古典(クラシック)

《著者・監修者略歴》
武智 鉄二((たけち てつじ)
1912年、大阪に生まれる。京大卒業後、評論活動を開始。1949年からは、歌舞伎の再検討を目指した、通称「武智歌舞伎」の公演活動によって、当時の関西歌舞伎の若手俳優の育成につとめた。その後、日本の古典芸術を現代に生かした前衛的な演出「月に憑かれたピエロ」などで注目を浴びる。1960年代になってからは、映画界にも進出。谷崎潤一郎原作の「白日夢」をはじめ、「黒い雪」など問題/ 話題作を発表し、このジャンルでも根強いファンがいる。毎日芸術賞、大阪市民文化賞受賞。1988年没。

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