ショパン・コンクールを聴く
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ショパン・コンクールは、5年に一度という希少性と、過去の優勝者にポリーニ、アルゲリッチという現代最高のピアニストがいることから、予選段階から全世界のピアノ音楽ファンの注目を集める世界最高峰のコンクール。
ピアニストとして少年時代にショパン・コンクールを夢見た著者が、ネット中継と過去の録音・録画をもとに、コンクールそのものでの演奏を聴き、この歴史あるコンクールの本質に迫る。さらに、スキャンダルを中心にした事件史、歴代優勝者、有名落選者、日本人入賞者について経歴とピアニズムについて述べる。
ショパン・コンクールでの音楽そのものを徹底的に論じ、なおかつ、常に話題を呼ぶ事件の連続だった歴史に迫る、ファン待望の書!!
《目次》
序章 ショパン・コンクールとは何か
1 正式名称
2 開催の経緯
3 開催時期と場所
4 音楽界での位置づけ
5 優勝者
6 最大の特徴
7 人気の秘密
8 インターネット配信
9 使われるピアノ
10 日本人審査員
11 コンクール審査方法
第1部 ショパン・コンクールの歴史
第1章 ショパン・コンクール10大事件
第1の事件 ショスタコーヴィチ予選落ち事件(第1回)
第2の事件 くじ引きで決まった優勝者(第2回)
第3の事件 採点疑惑「ハラシェヴィチ対アシュケナージ」(第5回)
第4の事件 優勝者ポリーニへの審査委員長ルービンシュタインの発言(第6回)
第5の事件 ポゴレリチ事件(第10回)
第6の事件 ブーニン・シンドローム(第11回)
第7の事件 優勝者なしの波紋(第12回)
第8の事件 またもや優勝者なし、あるいは「スルタノフ事件」(第13回)
第9の事件 ユンディ・リの勝利(第14回)
第10の事件 ヤマハの勝利(第16回)
(余話1)いわゆる「理香りん事件」について(真偽不明)7
(余話2)なぜ本選で協奏曲2番を弾くと優勝できないのか?
第2章 ショパン・コンクールの覇者たち
優勝者たちのコンクールまでの経歴、コンクール後の経歴、ピアニズムについて述べる
第1回(1927年)レフ・オボーリン
第2回(1932年)アレクサンダー・ウニンスキー
第3回(1937年)ヤコフ・ザーク
第4回(1949年、優勝者2名)ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ、
ベラ・ダヴィドヴィチ
第5回(1955年)アダム・ハラシェヴィチ
第6回(1960年)マウリツィオ・ポリーニ
第7回(1965年)マルタ・アルゲリッチ
第8回(1970年)ギャリック・オールソン
第9回(1975年) クリスティアン・ツィメルマン
第10回(1980年)ダン・タイ・ソン
第11回(1985年)スタニスラフ・ブーニン(
第12回(1990年)優勝者なし
第13回(1995年)優勝者なし
第14回(2000年)ユンディ・リ
第15回(2005年)ラファウ・ブレハッチ
第16回(2010年)ユリアンナ・アヴデーエワ
第17回(2015年)チョ・ソンジン
第3章 ショパン・コンクールに敗れた名ピアニストたち
ドミトリー・ショスタコーヴィチ
パウル・バドゥラ=スコダ
ヴラディーミル・アシュケナージ
フー・ツォン
イーヴォ・ポゴレリチ
ジャン=マルク・ルイサダ
ケヴィン・ケナー
フィリップ・ジュジアノ
アレクセイ・スルタノフ
第4章 ショパン・コンクールに入賞した11人の日本人
田中希代子
中村紘子
内田光子
海老彰子
小山実稚恵
横山幸雄
高橋多佳子
宮谷理香
佐藤美香
山本貴志
関本昌平
第2部 ショパン・コンクールを聴く
インターネット配信、録音・録画など、入手できる過去のコンクールの記録を実際に聴いて、ショパン・コンクールでの各ピアニスト演奏を論じる。
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《著者略歴》
舩倉 武一(フナクラ ブイチ)
舩倉 武一(ふなくら・ぶいち) 1959年8月、兵庫県生まれ。本名松本武巳。1962年から音楽専門教育を受け始め、1975年に当時音大生だった姉を頼りに上京。 1983年に音楽活動を一旦中断。塚本淑子(ピアノ)、梅谷明(ピアノ)、島岡譲(作曲理論)の各氏に師事。別宮貞雄の大学の講義を受講。2003 年以後、ネット上でクラシック音楽のディスク評論を継続的に展開。 2005 年12 月に復帰リサイタルを開催。都内私立中学高等学校勤務。主な著書に『ピアニスト フランソワの〈粋〉を聴く』(アルファベータ)などがある。
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