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東ドイツ ある家族の物語 激動のドイツを生きた、四代のファミリーヒストリー

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ドイツでベストセラーのノンフィクションの翻訳、ついに刊行!!
「彼は自分の曾祖父、祖父母、両親、そして自分自身の歴史を、背景となるDDR(東ドイツ)、さらにその前史も対象として描き出した」(Frankfurter Allgemeine Zeitung 文芸欄・書評より)

帝政、共和制、ファシズム体制、占領体制につづいて、東西への分裂を経て統一に至るまで、六回もの体制変換が行われた20世紀ドイツ。アウシュヴィッツで殺害された共産主義者の曾祖父。フランスに亡命しパルチザンとして闘い、東ドイツではジャーナリストとなった祖父。「第三帝国」では小ナチとなり、東ドイツでは小スターリンとして生きたもう一人の祖父。ナイーヴで社会主義の理想に忠実だった母。常に東ドイツに批判的だった父。そして政治に無関心だった著者。彼らにとってドイツとは、そして社会主義国家東ドイツ(DDR)とは何を意味したのか……生き生きと描かれた家族四代の肖像。生身の人間を通したすぐれたドイツ現代史!!

《目次》
プロローグ 僕の祖父ゲルハルト
第1章  店舗の家 僕の家族
第2章 秘密 母アンネの子ども時代
第3章 確信 新聞社でのインターンシップ
第4章 告発 体制とのせめぎあい
第5章 ストリートチルドレン 父ヴォルフの子ども時代
第6章 不良少年 ヴォルフの青春
第7章 ルーツ 二人の祖父
第8章 ベルリン国立オペラ劇場 ゲアハルト一家フランスへ亡命
第9章 警告 キッチンボーイからレジスタンスへ
第10章 拷問 ゲアハルトの逮捕
第11章 敵 パルチザンへ、そして共産党員に
第12章 勝利者 ドイツ軍の降伏
第13章 玩具 ナチ党員になった父方の祖父ヴェルナー
第14章 日記 ヴェルナーの捕虜生活
第15章 痛み ヴェルナーの帰還、そして社会主義者に
第16章 疎外 ゲアハルトとDDR国家
第17章 衝突事故 僕とDDR
第18章 小さな事 シュタージからの働きかけ
第19章 異議申し立て 順応か抵抗か
第20章 同行者 アウシュヴィッツで死亡した母方の曾祖父
第21章 信仰告白 西ドイツへの憧れ
第22章 春の兆し DDR体制終焉の気配
第23章 シュプレヒコール 壁崩壊前夜
エピローグ
訳者あとがき

《著者略歴》
マクシム・レオ
1970年東ベルリン生まれ。作家。脚本家。ジャーナリスト。ベルリン自由大学とパリ政治学院で政治学を学び、1997年より2017年まで『ベルリナー・ツァイトゥング』(Berliner eitung)編集者。同紙に20年近くコラムを連載。 2002年に独仏ジャーナリスト賞、 2006年に優れたジャーナリストに授与されるテオドーア・ヴォルフ賞を受賞。2011年本書出版に対しヨーロッパ出版賞受賞。現在ベルリン在住。

《訳者略歴》
木畑 和子(キバタ カズコ)
1947年東京生まれ。成城大学名誉教授。1970年東京女子大学卒業。1975年ミュンヘン大学留学。1981年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。専門はドイツ現代史。著書に『ユダヤ人児童の亡命と東ドイツへの帰還 キンダートランスポートの群像』(ミネルヴァ書房、2015年)、共訳書にウォルター・ラカー『ホロコースト大事典』(柏書房、2003年)などがある。

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