鍵盤に指を置くとき トゥレットは僕の個性
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音楽を通じて、多くの人にこの難病への理解を広げたい
自分の意思にかかわらず、身体が動いたり声が出てしまったりする神経疾患「トゥレット症候群」。8歳で発症後、チック症状に悩まされ、生きていくうえで様々な困難にぶつかりながらも、ピアニストとして、人間として成長していったYUSK がその人生を綴る!! 症状が悪化し、ピアノさえ手につかない時もあったYUSK が、それでも人生を立て直し、元の軌道に戻れたのはピアノの存在のおかげだった。ピアノの鍵盤に指を置くと、その瞬間にチック症状が消えた……奇跡がおきた瞬間だった。
トゥレット症と闘う中原中也賞受賞詩人・須藤洋平氏推薦!
「僕らはなんだかんだで、ここまでやってきたんですもの。それはもう既に、奇跡だと思うのです。」(須藤洋平)
※トゥレット症候群とは
「チック」と呼ばれる突発的、急速で反復的、非律動的な運動や音声が自分の意志とは関係なく突然現れ、繰り返す症状が1 年以上みられる病気で小児期に発症する。チックは、運動チック(まばたき、首振り、肩すくめ、顔しかめ、自分を叩くなど)と、音声チック(咳払い、鼻すすり、叫ぶ、特定の言語を繰り返すなど)がある。
《著者略歴》
YUSK(ユウスケ)
佐賀県出身。6ヵ月で父親のロンドン赴任に伴いイギリスに渡る。5歳から鈴木メソッドでピアノを始める。7歳までロンドンで生活後、ジュネーブ、東京、ニューヨーク、再びロンドンへと父親の赴任地が変わるたびに転居を繰り返す。生活環境の急激な変化により8歳のときトゥレット症候群を発症。言葉による音声チックと、首振りやまばたきなどを繰り返す運動チックの二つがさまざまな形で現れる。薬の副作用に苦しむも、好きなピアノを弾いているときは症状が出なかった。ニューヨークのジュリアード音楽院、英国チーダム音楽学校(首席)卒業、同時にヘンリーウッド音楽賞を受賞。2000年、ドイツのベルリン芸術大学に最高点で入学。その後、6年間トゥレット症候群の為、演奏活動を休止。ベルリン芸術大学を退学後、ドイツのハノーファー音楽大学に入学、ベルント・ゲツケ、ミーキョン・キムの両氏に師事。2009年、ロンドンで復帰コンサート。2014年、同大学院修士課程修了。クリストファー・デューク・メモリアル・コンクール第2位、ヨーロッパ・ベートーヴェン・コンクール第2位、ダドリー国際ピアノ・コンクール・ファイナリスト。現在、英国王立音学院非常勤講師、及びロンドン交響楽団(London Symphony Orchestra)の専属ピアニスト。
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